善と悪と。
ひいてたカゼをこじらせました。
ずっと熱がこもった状態だったのですが、
鼻水と咳が加わり、
風邪らしい風邪です。
葛根湯がいいよ。
と、勧められたのですが、
なんとなく効きそうもないな。と感じ、
ほっといたのですが、
結局病院で葛根湯が出されました。
葛根湯は、寝る前にお湯で溶いてすすると、
効き目が顕著に出てくるような気がします。
苦いんですが、ほのかに甘く、
喉元がスーッとします。
時代劇を見ていると、たまに薬湯が出てきますが、
これってそんな感じだったのかな、、、、、。
いやいや、きっともっと、昔のはマズイに違いない。
そういえば、たまにお金のある時に体調不調になった場合のみ、
お世話になっている漢方薬局さんがあります。
もう数十年前になりますが、
階段を登れないくらいの足の痛みを抱え、
加えてなんだか調子悪かったので、
足には関係なく伺ったのですが、
「それ、風邪の炎症だよ。これ飲んでごらん。」
と、煎じた薬をその場でお湯に溶いてもらって、勧められました。
足が痛いのに漢方薬?風邪と関係あるの?
まあ、疑心暗鬼で苦不味い液体を飲み干して五分ほど経った頃でしょうか。
膝を占拠していた痛みが、消え去ったのです。
不思議でたまらなかったので、なんでですか?
と尋ねたら、
「たぶんあなたの場合、ウィルスが関節にとどまりやすいんだね。
鼻とかのどに注目しがちだけれど、
風邪はそこがひくんじゃなくて、体がひくんだから、
全体のどっかで炎症が出て当たり前なんだよ。」
ああ、てっきり、鼻とか喉が苦しいからそこで風邪ひいてると思っていたら、
そもそもわが身がひいて苦しいんだよなぁ。
そのころから、体質に何らかの変化があったのか、
風邪をひくと必ず関節痛を伴うようになってしまいました。
思い込みなのかもしれませんが。
「ミュージアム」という映画を見ました。
快楽的な殺人犯は日光で敏感に反応してしまう体質なのですが、
ラスト近く、病室で一服盛られて死んでしまうシーンの時、
「、、、、、その体質を治すには、あなたの心の悪に向き合うか、
それとも、、、。」と、あって、
聞き方によっては誤解も生じるのかもしれませんが、
僕はある時期からひどいアレルギー性の皮膚炎に、
長い間悩まされていました。
同時に鬱にもかかっていて、
精神的なバランスもかなり崩れた時期でした。
加えて、喘息もあり、本当に苦しかった。
ところが、一気にアレルギー症状が爆発して、
三、四日経つと、体全体の皮脂が剥けて、かゆみや痛みも治まり、
楽になる。
そして、いい状態が四年くらいまた続く。
よくなったから、また無理をする。
その、無理の中には、悪というものもやはり含まれていて、
うーん。。。
悪というよりは、後ろめたさかな。
そんなのが、自分の腹の底あたりに溜まってくるんですよね。
そいつをひょっとしたらストレスというのかもしれません。
この歳になってようやく自分の体の扱い方がわかってきたように感じています。
善業だけでは生きて行けませんし、
悪業だけでも生きて行けません。
ただ、この倫理観の振れ幅によって、
単純に人生のキャパが広がってゆくようにも思えます。
悪いことは行わない。でも、悪とだけは知っておく。
善いことは率先して行い、それを重ねてゆく。
ここでも、また立ち止まって考えてしまうことになりますが、
意識するしないに関わらず、
悪は、体に悪いのです。
だから極力しない。近づかない。
他人のためでもあれば、何より、自分のためなのですね。