「鷲」の漢字 An eagle was soaring high up in the air. 〜鷲が一羽空高く飛んでいた〜
・バードアイ
シュウ(shuu)、ジュ(ju)、わし(washi)と読まれる、
形と音が合わさってできた文字です。
上の「就(シュウ:shuu)」は、音の元で、
元の字では、これが左にあり、右に「鳥(チョウ:chou)」と書かれています。
「就」は「高く造られた見晴台」、京観をいいます。
「京(ケイ:kei)」は、出入り口がアーチ状の都の城門で、
「尤(ユウ:yuu)」は、倒れている犬の形です。
京観は、完成の時に犬の血を降り注いで、祓い清めたことから、
これによって、京観の完成とする。ということで、物事が成就することを、
「就」といいます。
「鷲」は、中国でもヨーロッパでも、権力の象徴となる鳥とされてきたので、
この高く積み上げ出来上がった城門は「象徴的」であることと、
その上を高く飛び、旋回しながら、都と人を見降ろせる存在。
これが、「鷲」となりました。
※ 白川静 常用・人名字解より一部引用
・鷲と鷹の違い
以前描いた鷲ですが、描いているうちに、
鷲なのか鷹なのかわからなくなりました。
調べてみると、こんな記述があり、
とてもわかりやすかったです。
serai.jpこの記事からの引用となりますが、
(1)タカは尾が扇状に広がっているものが多いのですが、ワシの尾は直線状で、外側には広がっていません。
(2)タカには独特の鷹斑(たかふ)と呼ばれる模様がありますが、ワシは入っていません。
(3)ワシは羽ばたいて飛ぶように見えますが、タカはめったに羽ばたかず、気流に乗って飛びます。
これはわかりやすい!!
でも、そんなに細かい差はないようです。
・この鳥が好きなわけ。
もう六年ほど前でしょうか。
個展に出す作品をどうしようか迷っていた時期がありました。
そんな時、友人から、こんな話があるんだよ。
と教えてもらった話が、こちらです。
気づくと、じんわり泣いていました。
そんな敬意を込めて出来上がったのが、こちらでした。
書も画も、この世に存在するあらゆるものへの敬意から、
筆が進められるものなのだな。と、痛感しました。
うーん。
もう少しまた勉強を深めて描きます。
・「鷲」の個性
この字に限らず、例えば「驚」や「撃」もそうなのですが、
文字の外側を「正方形」で捉えて、
なるべくパーツが中心にキュッと集まるように意識して、
組み立てるように書くと、うまくいきます。
「鳥」の点は、外に出すぎることが多いので、
14画目の末端のすぐ横を狙って撃つと、バランスが取れます。
本日もお読みいただき、誠にありがとうございます。