漢字バカ200撰

漢字が好きなので、書と漢字の成り立ちから話を広げるブログ。広がらない時は、別のことを。

「出」の漢字 start a journey. 〜旅に出る〜

 

 

f:id:hokushin_myouken:20180410213357p:plain

・いざ。

シュツ(shutsu)、スイ(sui)、でる(deru)、ゆく(yuku)、

あらわれる(arawareru)、だす(dasu)、いずる(izuru)

と読まれる、形が文字となったものです。

どこがかというと、

「山」が重なったように見えていますが、

この文字と「山」は直接的な関係はありません。

ただ、上の「山」のように見える部分は、「あし」を表していて、

正確には、「止」という文字の原型です。

イメージで示すと、

 

f:id:hokushin_myouken:20060711110910j:plain

これです。

 

こちらは、火星にあるとされている「ゲソコン」ですが、

かかと部分もしっかり残っているので、

「出」の成り立ちにはぴったりです。

「止」の下は、かかとの曲線を示した形でした。

f:id:hokushin_myouken:20180410223356j:plain

これが、今の「出」に一番近いですね。

「あし」が元になっていますし、歩行を示すことから、

やがてこの文字は、「出立の儀式」そのものを表すようになります。

※ 白川静 字通 より一部引用

・Risingという言葉になぞらえるならば

もっとも古い書物によると、

「草木が伸び出す象(イメージ)」とありますが、

字の形は、やはり足跡をさしています。

おそらくは、草木の生命力の強さと、

人間が前に踏み出す気持ちを重ねたものとなったので、

「芽が出る」などといった「発すること」にも使われているようです。

なので、草木が伸びる場合は、

(草冠に出)という文字が用意されていて、

「セツ・サツ・もえいずる」と読みます。

ここでようやく「いずる」と出てきます。

すなわち、生命力やエネルギーといった、

自然現象の中で姿をあらわにすることが、

「いずる」(Rising)と表現されることになります。

 

・「出」の個性


これも、昨日の「門」に引き続き、難しい文字です。

第一画目はとにかく、自信を持ってまっすぐ引きましょう。

第二画目は、動画では滑り込むように書き始めていますが、

しっかりと正確に左右対称になるようにまずは引いてみましょう。

この時、一画目の頂点よりもやや低いところからスタートします。

三画目は、二画目の横棒よりもちょっとだけはみ出す感じで書くと、

上手く見えます。

四画目は二画目よりやや外側から引き始めましょう。

最後の五画目も、ちょっとだけはみ出させてあげます。

 

余談ですが、

筆ではなく、ペンで練習する時は、

子供の頃に使ったジャポニカのような学習帳がオススメです。

マス目に十字の点線が入っていますが、

できれば練習の時には、対角線上に斜めの直線をうっすらと描いて練習すると、

上達も一段と早くなりますよ!

 

・旅に出ていたようなもの

しばらく、僕はとあるSNSから遠ざかっていました。おととい、ご支援のご挨拶も兼ねて久しぶりに投稿させていただきました。「生存確認ができてよかった。」といったメッセージをいくつかいただきました。かなりのヘビーユーザーだった僕が、突然更新しなくなったことを、仲間は心配してくれていたようです。

大変ありがたいことです。

数ヶ月、いろんな感情や、いろんな自分に出会うことができました。何かにすがって、泣くこともあったし、眠れない夜を何日も過ごしました。ついに狂ったか。と思われる自分にも出会うことができました。まだ、旅の途中ですが、なんとか、生きています。やっぱり、書いています。

大丈夫。

 

だって、俺だもの。

 

 

今日もお読みくださり、誠にありがとうございます。