愛しているなら、亡くさない。
ワタミ創業者・渡邉美樹議員、過労死遺族に「労働観」尋ねるやりとりが物議 - 弁護士ドットコム
愛しているなら亡くさない。
2018/03/14 23:45
僕は、久しぶりにがっかりしました。
正直言うと、もともとがっかりしていたのだけれど。
私事で、本当に恐縮なのではありますが、
僕は、働いてまともにお金をもらったことがありません。
言い方が悪いですね。
まともに働いてないからお金がもらえない。
んん。そうかもしれません。
企業が要求する期待に応えられなかった。
僕はそう今は思うことにしています。
でも、働き方や仕事を選ぶ時、
その方法に正解も何もありゃしません。
いろいろ試してみました。
就業先には大変迷惑だったかもしれませんが、
短期でアルバイトとして働いてみたり、
社員で何年も勤めてみたり、
業務委託契約で仕事を一式契約という形をとってみたり。
根性でしこたまやってみたり、
テキトーにこなしてみたり。
でも、選ぶ仕事、誘われる仕事、
お給料を頂けなかったり、
体を悪くしたり、
会社そのものがなくなってしまったり。
そんなこともあって、自分で会社を作ったこともありました。
そこでようやく、なぜ、お金をもらえなかったのか。
という謎が解けたのです。
それは、自分で会社を作ってみて潰してみて、
やっとわかった、
自分の自身に対する愛情の薄さでした。
「服従」と「従事」を履き違えていたのですね。
人には、「仕事なめてんのか!!」と、
お叱りを受けても仕方がございません。
仕事そのものが人生のすべて。
そういう生き方って、僕は、素晴らしいな。と思います。
ただし、誰かに支配されて、強要されてということでなければ。です。
件の発言を聞いて、
いろんな角度から従業員の死を受け止めたのだとは思います。
その時は。
けれども、そもそも論で、
愛しているなら、亡くなるまで働かせるでしょうか。
ここが、「愛」と対極の「支配」を、
まるで「愛」であるかのように、テクニックで見せかけたことでの、
決定的な過ちです。
愛していても、失くしてしまった人がいるというのに。
僕は、ここで「愛する」なんて言葉を使ってほしくなかった。
「愛する」とは何ですか?
と問われることがありますが、
僕は、「愛とは、覚悟。」だと思っています。
雇うのであれば、労働者が安全に幸せに暮らせるようにする覚悟。
働くのであれば、自分自身の幸せを、仕事に反映させる覚悟。
これは、自己愛についても言えることです。
己のために、幸せになる覚悟があるか。
よく働く人は、その覚悟があるからこそ、従事するのです。
揚げ足取りに聞こえるかもしれませんが、
「愛する」という、日本人にとってはまだうやむやで、
難解な言葉を安易に費うことによって、
過ちからポイントをずらして話しているようにも感じるし、
美談にしようとしているようにも見えます。
もっと言うと、「まだこの後に及んでも、あの事実を利用するのか。」
本当に、苦しんではいなかったのです。
僕は、この人がもともと嫌いです。
けれども、今日、どうでもいい人になりました。
どんなにお金や地位があっても、業績や経験があったとしても、
世の中で、一人にでもそう思われたら、
その人は、とても貧しく、からっぽに映るものです。
この方は、そういったことを非常にわかりやすくしてくれたのだな。
と、感じています。
悲しいですね。