漢字バカ200撰

漢字が好きなので、書と漢字の成り立ちから話を広げるブログ。広がらない時は、別のことを。

「泉」の漢字 Experience is the source of knowledge. 〜知識の源泉は経験である。〜

f:id:hokushin_myouken:20180402235221j:plain

・とにかく、出て出てしょうがない。

セン(sen)、いずみ(izumi)、わきみず(waki-mizu)
を言います。

「わきみず」「いずみ」といえば、、、。

 

f:id:hokushin_myouken:20180403001719j:plain

 

こんなイメージですよね。

渾々(こんこん)と、清らかな水が満たされてゆくような。

 

でも、こっちが、成り立ちとして近い画像です。

 

f:id:hokushin_myouken:20090711123601j:plain

崖の下から流れ落ちる水の姿を表しています。

実は、こちらのイメージを文字にしたものがまだあり、

「原(ゲン:gen)(はら:hara)」と書かれています。

この字の元は「厂(カン:kan)」の下に「泉」を加えていて、

「厂」がを表しています。

これを「源(ゲン:gen)(みなもと:minamoto)」と言います。

 

・「源泉徴収」の「源泉」とは。

ちょっと面白いのが、

「銭(ぜに:zeni)(セン:sen)」は、

音が同じなので、「泉」と表すようにもなります。

一世紀ごろ、貨幣のことを銭貨(センカ)と言いましたが、

やがて貨泉(カセン)と使うようになり、

関係性は認められませんが、「源泉徴収票と使われるのは、
まさに、「金の出どころ」を表す言葉なのですね。

そうかどうかはわかりませんが、こういったことから、

人間は、泉を見るとすぐ「コイン」を投げたくなるのでしょう。、、か?

 

・甲子の日


さて、平成30年4月2日は「甲子(きのえね:kinoe-ne)」の日でした。

だいぶ以前から、この日に僕は、お寺へお詣りに出かけます。

昔から、「大黒天」の縁日とされていて、

金銀融通、福禄倍増を前感謝するためです。

今回は、友人の誘いもあって、

幸いお世話になっている遠い山の奥にあるお寺へ行ってきました。

盤渓山 妙福寺 という札幌ではかなり古いお寺です。

そこで湧き出ている「龍泉水(りゅうせんすい)」

 

f:id:hokushin_myouken:20180402160713j:plain

 

飲み水にも使いますが、この多くは「墨液」になります。

食いつきのよい「墨液」になるので、

大変ありがたく使わせてもらっています。

 

f:id:hokushin_myouken:20180402160731j:plain

こちらの泉の隣のお堂には、龍樹菩薩が迎えられており、

五月の下旬には、新たなお堂も完成するそうで、

またこの謂れにあやかり、幸福になられる方が増えるのではないかと、

待ち遠しく思います。

「龍樹菩薩」については、

リンク先をお読みいただければよろしいかと思いますが、

菩薩の期待を大いに裏切るダメな人。でもあったようです。

札幌で「龍樹菩薩」をお祀りしている寺院は珍しく、

そんな菩薩様を大切にお迎えされているところが、

僕にはとてもしっくりきていて、

機会を見ては訪れている美しい場所です。

 

f:id:hokushin_myouken:20180402161232j:plain

前述、「前感謝」と使いましたが、

寺院や神社に僕はしょっちゅう出かけて行きます。

ですが、「御利益」を強く求めることは、

いつの頃からかしなくなりました。

 

願いとは別に、常に求めているとするならば、

「無事に一日一日を終えること。」

無事とは、命がいまだある。ということだろうし、

そのための条件として、人に、時に、恵まれてきたのだし、

無意識な結果として、昨日や今日や明日がおそらくはあるので、

それについてこれまでと、それから、前をもって感謝する。


もしこの先、それ以外の「御利益」を授かることがあるとするならば、

それに見合った自分でその時いられるよう、生きる。

そんな「誓い」を今日も立ててきました。

 


帰り道。

f:id:hokushin_myouken:20180403022748j:plain

ふと思い出して立ち寄った和菓子屋さん「米屋(よねや)」で巡り合った、

どらやき」の書は、僕の憧れの作家、
中野北溟 氏の揮毫。

何万回書いたって、何万個食ったって、

この書は俺には書けないな、、、。

いい。俺は俺で書いてゆこう。

 

本日もお読みくださり、誠にありがとうございます。