漢字バカ200撰

漢字が好きなので、書と漢字の成り立ちから話を広げるブログ。広がらない時は、別のことを。

「爆」の漢字 exclamation

 

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バク(Baku)、はぜる(hazeru)、はじける(hajikeru)

日の光を浴び、干からびてバラバラになってしまった動物の死骸が、

音の読みの元になっている「暴」

これに粉々にするために火で灼(や)くので、

火編がついて、「爆」となります。

 

「 爆 」の個性

十九画の常用漢字。部首は「ひへん」です。

火編はほっそり書き、

暴を主張します。

一画目と二画目の間隔を通常より狭く、

三画目がこれをすり抜けるように、

迅速に引きます。

四画目は、点で収めます。

日は、はっきりとわかるように一筆一筆を大事に仕上げましょう。

ここから、最終画まで、リズミカルに一気に仕上げます。

十三、十四画はおおらかに広げて、

以降、キュッと締まった感じに書くと良いです。

 

 

芸術は、爆発さ。

 

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本当は、「 爆発だ!」ですが。

この言葉を、CMで初めて聞いた時の衝撃ったら無かったな。

小学生の時だったのですが、

僕の中で、何かが爆発しましたもの。

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岡本太郎氏は、死ぬまで、書に憧れを持っていたそうです。

充分素晴らしい書だと僕は思いますが、

書作とは氏の中で、当時はなんらかの線引きがあったのかも知れません。

書では、この筆順はあり得ませんが、

絵画としては、大アリです。

筆順やスタイルに関して、

精度の高さを求める書き込みを見ることがたまにあります。

本心を言うと、そんなのどーでもいーぢゃん。

と、ウンザリもします。

ただ、書家の先生、習字の先生としては、

正しい字を教える使命感に突き動かされての、

立場的見解もお有りなのでしょうし、

それはそれで立派なのです。

でも、一度それをネットの海に投げ込んだ時点で、

その方の描く作品のスケールが小さくなってゆくように、

僕は感じてしまいます。

他人なんて、どうでもいいのです。

たまたま、僕らが描く作品が、たまたま誰かに気に入っていただけて、

たまたま誰かが褒めてくださって。

そのたまたまにすべてを注ぐのが、作家の生き方。

所有してくださった方々が、後に恥にならないように、

可能な限りの制約を破りながら、新たなものを生み出してゆくのです。

なので、大爆発の連続なのですよね。制作って。

小爆発を何度も何度も試して、大爆発に挑む。

芸術家に変人が多いのはそのせいです。きっと。

 

今日もお読みいただき、ありがとうございます。拝