「堂」の漢字 hall
ドウ(dou)、たかどの(takadono)、おもてざしき(omotezashiki)
読みの音と、形で作られた文字で、
音の元になったのは「尚(ショウ)」。
似たような読み方で、
ニュースで毎日のように見かける「党」と言う文字があります。
「尚」は、窓に映る、神のかすかな気配のことをいいます。
それで、「和尚(おしょう)さん」というのは、
仏も神も人間も、一つにまとめる徳を持った人。という意味でもあります。
土がつくのは、
祭壇の意味で、神を迎える場所を示しています。
「堂」の個性
小学校四年生で学習する、十一画の文字で、部首は「つち」。
イメージとしては、シンメトリーに仕上げたくなるのですが、
左右に若干の変化をもたらせた方が、
綺麗に極まる文字です。
楷書だと、
なりきっていませんが、だいたいこんな風合いです。
一画目が縦線なので、これが幸いして、
中心を取りやすい文字です。
ですが、大抵、口が大きくなるか、
やたら小さくなってしまいますので、
三画目までの幅に収まるように口を書くと、上品になります。
口から土へのフォルムは、末広がりになるよう意識してください。
なんせ、「祭壇」なので。
左右をほぼ均等に造ることができれば、
大変美しくなります。
丸ごとを引き受けてくれる場所
この場所に移り住んで、一年半になります。
写真ではわかりづらいのですが、
正面の二本の柱には、巨大なイノシシが彫られ、祀られています。
僕は亥年生まれなので、なんとなく強い愛着があって、
しかも右側の亥が僕の部屋に向いています。
だからなんだ?
って話なのですが。
「勘」。
ですかね。
居心地良さそうだなぁって。
どうしようもない時に、この場所があって、
いろんなことが妙に噛み合って、ここに住み始めました。
だからと言って、何かが激変したわけでもなく。
そもそも、御利益を求めて寺の近くに住み始めたわけでもないのです。
何かが、見つかるような気がしました。
住む場所は「地縁」みたいなものがあって、
オカルト的でも神秘的でもなく、
なぁんか、ここが好き。
この区域は「東区」で、僕が物心ついて初めて記憶が定かな場所です。
このお堂は、札幌最古のお寺だそうで、
自分の原点を考えるにはモッテコイかな。とも思いました。
やり直したかったんです。
でも、やり直すタイミングはいくらでもあったのに、
僕には、ここまで来ないと、勇気を出せなかった。
いつまた離れるかはわかりませんが、
大切にしたい場所です。
きっと、みなさんにもあるのでしょうね。
そんな場所が、家族の住む家であれば、
最高だと、僕は思います。拝