漢字バカ200撰

漢字が好きなので、書と漢字の成り立ちから話を広げるブログ。広がらない時は、別のことを。

「堂」の漢字 hall

 

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ドウ(dou)、たかどの(takadono)、おもてざしき(omotezashiki)

読みの音と、形で作られた文字で、

音の元になったのは「尚(ショウ)」。

似たような読み方で、

ニュースで毎日のように見かける「党」と言う文字があります。

「尚」は、窓に映る、神のかすかな気配のことをいいます。

それで、「和尚(おしょう)さん」というのは、

仏も神も人間も、一つにまとめる徳を持った人。という意味でもあります。

土がつくのは、

祭壇の意味で、神を迎える場所を示しています。

 

「堂」の個性

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小学校四年生で学習する、十一画の文字で、部首は「つち」。

イメージとしては、シンメトリーに仕上げたくなるのですが、

左右に若干の変化をもたらせた方が、

綺麗に極まる文字です。

楷書だと、

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なりきっていませんが、だいたいこんな風合いです。

一画目が縦線なので、これが幸いして、

中心を取りやすい文字です。

ですが、大抵、口が大きくなるか、

やたら小さくなってしまいますので、

三画目までの幅に収まるように口を書くと、上品になります。

口から土へのフォルムは、末広がりになるよう意識してください。

なんせ、「祭壇」なので。

左右をほぼ均等に造ることができれば、

大変美しくなります。

 

 

丸ごとを引き受けてくれる場所

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この場所に移り住んで、一年半になります。

写真ではわかりづらいのですが、

正面の二本の柱には、巨大なイノシシが彫られ、祀られています。

僕は亥年生まれなので、なんとなく強い愛着があって、

しかも右側の亥が僕の部屋に向いています。

だからなんだ?

って話なのですが。

 

「勘」。

 

ですかね。

居心地良さそうだなぁって。

どうしようもない時に、この場所があって、

いろんなことが妙に噛み合って、ここに住み始めました。

だからと言って、何かが激変したわけでもなく。

そもそも、御利益を求めて寺の近くに住み始めたわけでもないのです。

 

何かが、見つかるような気がしました。

 

住む場所は「地縁」みたいなものがあって、

オカルト的でも神秘的でもなく、

なぁんか、ここが好き。

この区域は「東区」で、僕が物心ついて初めて記憶が定かな場所です。

このお堂は、札幌最古のお寺だそうで、

自分の原点を考えるにはモッテコイかな。とも思いました。

 

やり直したかったんです。

 

でも、やり直すタイミングはいくらでもあったのに、

僕には、ここまで来ないと、勇気を出せなかった。

 

いつまた離れるかはわかりませんが、

大切にしたい場所です。

 

きっと、みなさんにもあるのでしょうね。

 

そんな場所が、家族の住む家であれば、

最高だと、僕は思います。拝