漢字バカ200撰

漢字が好きなので、書と漢字の成り立ちから話を広げるブログ。広がらない時は、別のことを。

「中」の漢字 daze 〜夢中〜

 

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チュウ(chuu)、なか(naka)、うち(uchi)、あたる(ataru)、あたり(atari

旗の形を現した、象形文字です。

どこの国でもみられますが、戦には「旗」が必要です。

その形が、こちら。

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上下に吹き流しがついています。

歴史上では、紀元前17世紀ごろ、夏(カ)王朝を滅ぼしたとされる、

殷王朝で使われていた軍旗が、

この文字に近くモデル化されていて、

軍には左軍、中軍、右軍の編成があり、

この旗は中軍の旗であり、また、中軍の元帥は全軍の統率を担っていたので、

物事の中心、真ん中。という意味に使われ、

やがて文字になりました。

我が国では、この文字の形から逆のイメージで、

的の真ん中を射る様にこの字が見えるので、

「あたる」と読まれ、人名に使われています。

 

「中」の個性

youtu.be

小学校一年生で学習する、四画の構成です。

部首は「ぼう」。見出しは「|(たてぼう)」

書道の講義の中で、生徒さんに立ちはだかる難関の一つになる文字です。

コツというよりは、美しく仕上げるためにはどうするか。

この鍵を握っているのが、

最終画の「|」です。

書道では、姿勢を正して、まっすぐ垂直に筆を持ち、左手で半紙を支える。

というのが原則なのですが、

日本古来の伝統芸術であるから、所作が整っていなければならない。

書道の場合、そういった理由だけではなく、

この「|」をまっすぐ引くためには、原理的にこの姿勢が必要なのです。

一画目二画目三画目までは、

思うように書いていただいてよろしいと思います。

「|」。

言葉で端的にいうと、

「体で引きます。」

これを、まっすぐ引き抜くことができれば、

「口」ちょっと右側に寄ったとしても、きれいに収まります。

楷書の場合は、ど真ん中を意識して、シンメトリーになるように、

何度も書く(引く)練習をしてみましょう。

 

必死と夢中

「中」という言葉、文字、一つには日本語、英語にしても、

様々な意味合いが存在しています。

それほどに、この言葉はいろいろなことを表現しやすいのですね。

「真ん中」をはじめ「内側」、「現在進行系」、「心の所在」、

僕の好きな、真ん中に餡が入った「モナカ」など。

あ、モナカは、もともと餡が入っておらず、

まあるく薄い煎餅が中秋の名月(最中の月)に似ていたことから、

餡なしでも、「最中」でした。

 

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さて、このブログも、始めて数ヶ月といったところです。

皆さまお読みいただき、本当にありがとうございます。

何か自分が本当に好きなことで、毎日何らかを語り、

面白かったり面白くなかったりのバラツキも覚悟で、

続けられることはないものか。

事情あって、収益も考えて始めたこのブログですが、

当初はそんな気持ちもあって、千文字以上の記事を毎日投稿する作業に必死でした。

今でも、アクセス数そのものがそんなにあるわけではありませんし、

収益性は無いに等しい成績です。

けれども、この、毎日続けるという作業そのものの中で、

自分の経験や知識を今一度洗い直してみたり、

友人の意見をすぐに取り入れてみたり、

読み手という言葉を深く考えるようになってみたりと、

そうしている中で、別の成果が日々与えられているように思っています

しばらくは、少しずつ足しながら、引きながら、

まだまだ作業を加えて行きますが、このスタイルでしか、

書けることもありませんし、何より、日々楽しくなってくるので、

夢中で続けて行きます。

必死さというのは、どうも、辛さやもがきからの解放を求めて、

苦しまぎれ感が否めないのですが、

夢中になると、色々な事柄が全部自分に向かってくるので、

これを引き受けられる自分の心持ちが作られてくると、

楽しく、楽になってくるようです。

とどのつまり、面白くなくなったら、辞めた方がいい。

人の時間は思っているほど長くはないのですから、

なるべくならば、どう楽しい時間で人生を満たしてゆくか。

溢れず、渇かず。

 

ただし、楽してはいけないようです。

 

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この「中」も苗字には多く使われていますね。

こんな面白いサイトを見つけました。

 

 

name.sijisuru.com

 

ご参考までに。

 

本日もお立ち寄りいただき、誠にありがとうございます。拝